勉強法 勉強しなさい!ではなく勉強頑張ってるね!親が気をつけるべきポイント

勉強しなさい!ではなく勉強頑張ってるね!親が気をつけるべきポイント

勉強しなさい!ではなく勉強頑張ってるね!親が気をつけるべきポイント

禁句その①「ちゃんと勉強しているの?」

受験生ですから,ちゃんと勉強はしています!(あるいはしようと努力しているつもりです!)でも,たまに気分が乗らないこともあります。なかなか集中できなかったり,身体がだるかったり…。
そのような時にお子さんの様子を見てしまうと,「この子大丈夫かしら…」と親御さんも心配になり,ついつい「ちゃんと勉強しなさい!」,「勉強しているの?」と言ってしまいがちです。

自分でも今日はダメだな…と感じているときにこれを親御さんから言われると「うるさい!」となってしまい悪循環になってしまいます。どうしても気になるときは「調子はどう?」くらいでとどめておきましょう。ここで思ったような反応が得られなくてもイライラせずに,温かく見守ることが大切です。

禁句その②「はやく寝なさい」

勉強のペースが乗ってきたりすると,もう少し頑張ろう!と思う時間帯がやってきます。そのような時に「はやく寝なさい」と言ってしまうと,お子さんのリズムを崩すことにもなりかねません。「遅くまで頑張ってるね,先に寝るけど何かあったら遠慮せず声かけて」というように,ある程度の距離を保って接することが大事です。但し,「徹夜はしないように」などのルールを決めておくと良いと思います。

禁句その③「はやくお風呂に入りなさい」

これも【禁句その②】と関連していますが,勉強中に別の用事を強制されたように感じると,無用な喧嘩を引き起こしてしまうことがあります。「お風呂はできているから,適当な時に入ってね」と言うだけで十分です。「夜のうちに入れないときは外出前に必ず入るように」というようにルールを決めておくと良いでしょう。

ポジティブな声かけとは?

親御さんにとっても受験生にとっても,受験は一大事です。受験生のお子さんが不安なのと同じように,親御さんもとても不安になりますね。でも,親御さんの不安な気持ちを受験生は敏感に感じ取ります。高校生ともなると,半分大人ですから,ある程度の距離を保って接する方が良い時もあります。

気になることは予めルールを決めておいて,後はお子さんの様子を見守ることも大事です。やりたい放題にさせるという意味ではなく,少し離れて見守ることで思春期特有の難しさに対処することもできると思います。何でもかんでも「勝手にやりなさい」という投げやりな姿勢では,「自分になんて関心がないんだ」と思い込むことに繋がり,距離を保ったつもりが傷つけてしまうことになりかねません。

受験に伴う不安や学校生活の悩み,日々のイライラを感じやすい年頃なので,正直なところ接し方は非常に難しいです。しかし,お互いにストレスを溜めすぎずに乗り切れたら,その方がずっと良いですよね。ここで,親御さんに意識してほしいポジティブな声かけを幾つか紹介しておきます。

ポジティブその①「味方だよ」

⇒信じている,期待している,という表現は強すぎることがあります。プレッシャーを必要以上にかけすぎないように気をつけましょう。何があっても味方だ,と伝えるだけで十分です。

ポジティブその②「何か必要なときは声かけてね」

⇒何か悩んでいることないの?と詮索しないことが大事です。お子さんの味方である,困っているときはいつでもどうぞ,という気持ちを伝えるだけで十分です。もしも何か相談されたら,その時はご自分の意見を優しく伝えてあげてください。

勉強していて不安になったり辛くなったりしても,絶対に弱音を吐いてはいけない,と思ってしまう受験生は非常に多いです。こちらから詮索せずに「いつでもどうぞ」というように親御さんの受け入れ態勢が整っていると伝えるだけで,安心感を与えることができます。

ポジティブその③「お互い体調管理に気を付けよう」

⇒どんなに注意していても風邪を引いてしまうこともあるかもしれません。その時はお子さんを責めたりすることのないようにしてください。受験生のお子様だけでなく,家族全員が体調管理に気をつける必要があります。

「お互い」という言葉を含めるだけで,親御さんも受験生と同じ方向を見ていることが伝わります。

受験シーズンとインフルエンザの流行は,残念ながら毎年同じ時期にやってきます。予防接種などで対策が可能な場合は,しておくのもひとつですね。しかし,予防接種をしてもかかってしまう体質の方もいらっしゃるようなので,日頃の生活で健康管理を意識することが大切だと思います。

ちなみに私は高校受験のときにインフルエンザにかかりましたが,「一週間くらい寝込んでも大丈夫。当日にかからなくてラッキーだったね。」と母に言われて,かなり救われた気持ちになったことを思い出します。

お子さんの味方であり続けること

必要以上に神経質にならずに,大きな心でお子さんを支えてあげてください。腫れ物に触るようにする必要はありません。しかし,お子さんに必要以上にプレッシャーを与えてしまうと「受験に失敗したらもう終わりなんだ…」という気持ちにさせてしまい,お子さんの本来の実力が発揮できなくなってしまう可能性があります。

「いつでも味方」,「何があっても嫌いにならない」というお子さんへの確かな愛情を少しずつ言葉の中に含めてみてください。桜が咲いても散っても,お子さんをサポートできるのは親御さんだけです。受験は人生の大きなイベントのひとつですが,人生の中で見ればひとつの通過点にすぎません。何気ない普段の「声かけ」にも,優しさと愛情を込めて接してあげてくださいね。

他のお子さんと比べない

最後に,これはとても重要なことです。

どんなことにおいても「他のお子さんと比べないこと」を意識してください。ご家庭それぞれのかたちがあります。ご自分のお子さんを信じて,さりげなく温かいサポートしていくことで,よりよい受験環境を整えることができるでしょう。