勉強法 類推読解法でセンター英語高得点!?センター英語で使える類推のコツとは

類推読解法でセンター英語高得点!?センター英語で使える類推のコツとは

類推読解法でセンター英語高得点!?センター英語で使える類推のコツとは

最低限の単語しか憶えないでいいよ。とネイティブは言った。

私の高校の英語教師はネイティブスピーカーでした(ワーキングホリデーで来日していました)。
彼女は、ヒィヒィ言いながら単語帳とにらめっこしている私達に言いました。
「日本語の本に知らない単語があっても、ニュアンスでとらえて読み飛ばすでしょう。なぜ英語ではそれをしないのかしら!」
そして彼女は重ねて言いました。「考え方は日本語と一緒よ。最低限の単語を知っていれば、ある程度の文章も類推しながら読み解くことができる!」
私はなんだかなるほどなぁ、という気持ちになって、とりあえず、その次の模試に自分が持っていた英単語帳の最初の1/4の割合を占めていた「基礎単語」約2000語だけ覚えてチャレンジしてみることにしたのでした。
ちなみに、単語帳がぶ厚すぎるとやる気を失うので、自分の好みに合った単語帳を探して購入していたのですが、紆余屈折を経てアルクの「キクタン」が一番使いやすいという結論に至りました。
私は今TOEICスコア900オーバーになっていますが、今もキクタンのシリーズを使い続けています。とても汎用性の高い参考書シリーズですのでお勧めです。

リスニングは5W1H、長文は動揺しないことがポイント

模試までの1か月間、単語帳を放り出した私は、リスニングと長文読解の練習に取り組みました。
そのうち分かってきたことは、リスニングの単語は長文読解よりすごく簡単で、読むスピードも遅いこと、設問に関わるのは5W1Hの部分だけだ、ということです。
そこで、リスニングの際にはとにかく5W1Hに関わる発言は聞き逃さないように集中しました。
長文読解は「分からない単語があっても辞書に逃げずに文脈を探る」「読み終わった後に辞書で意味を確認」という作業を繰り返しました。最初は意味の分からない単語があるのに文章を読むことに抵抗しかありませんでしたが、そのうち慣れてきて、不思議と分からない単語があっても動揺しなくなってきました。
この「分からなくても動揺しない」というのは、リスニングでも長文読解でも非常に有効で、試験中に問題が分からなくて頭が真っ白になるという最悪のタイムロスを無くすという効果ももたらしました。
このポイントを掴んで試験に臨んだ結果、センター模試の英語で長文は満点を取ることができました。しかし、リスニングは偏差値55程度でしたので、まだ修行不足という認識でした。

スルースキルが身につくと、英語以外の点数も上がる!

長文読解では予想以上の効果があったものの、リスニングはいまいちだった私。
件の英語教師に相談したところ、「耳を慣れさせること!スルーすること!」とアドバイスを受けました。要するにヒアリングマラソンと、これまた「動揺しない」ことです。
彼女いわく、日本のリスニングテストはわざと難しめの単語を重要パートの前後に置いて受験生を混乱させようとしている節があるとのことでした。しかし、その難しめの単語が聞き取れなくても、意味が分からなくても、実は設問回答には大きな影響は及ぼさず、むしろ一瞬「えっ?」となって、思考が止まることの方が弊害が大きいのでした。
私は通学中は単語帳を聞き流し(ここで出会ったのが「キクタン」でした。たまに長文の例題なんかがあって、気分転換と良い練習になります)、リスニングには岩のような心で臨むこととしました。
そのうち、分からない単語があっても何も気にせずに次のワードを聞くようになり、この不動の心は、数学で公式を度忘れした時、化学で酸化還元式が出てこない時、慌てずに別の章を解いてから戻ってくるだけの余裕を私にもたらしました。

「好きな問題を先に解くわ~」 くらいの気楽さで。

私は高校3年の途中で、物理を受験に使用しないことに決めました。
そこで物理分の力を英語に割くことにし、英単語は2000語から3000語レベルまで覚えて試験に臨みました。本番では自己採点で5点しか間違えずに、心に余裕をもって大学の前期試験に臨むことができました。ここまで私の経験から最低2000語程度を押してきましたが、満点に近い点数を取るには3000語程度は憶えておくと楽ができます(類推するのは頭を使うので!)。
また、自宅でできるセンター模試の参考書を使って、問題を後ろから解く(リスニングが終わったら長文を先に解いてしまう、分からない問題があったら一旦別の章の問題を解いてしまう(数学は前の問題が解けていないと後ろの問題が解けないことが多いので、設問を飛ばすより章を飛ばすと自分の中で決めてしまう方が慌てません))、真ん中の章から解くなど、かなり自由な受験方法の練習をしたのも、余裕を持って試験を受けられた要因でした。
試験の内容と制限時間は与えられたものですが、その中でどんな風に解くか、緊張しているか、ニュートラルな心でいるかは、自由です。
知らない単語・突然の忘却にも動じずに試験に臨み、実力を発揮できるように普段の模試を活用してみてはいかがでしょうか。