勉強法 カルテルとトラストとコンツェルンの違いとは?|政治経済勉強法

カルテルとトラストとコンツェルンの違いとは?|政治経済勉強法

「カルテル、トラスト、コンツェルンって,全部誰かが独占・支配してるものでしょ!?」

そういった漠然としたイメージをもっている方も多いと思います。

それは間違いではありませんが,不正確です。

これを機会に3つの概念(カルテル、トラスト、コンツェルン)を整理してみましょう。

各説明の中ではイメージを持ちやすいように携帯電話会社を例に用いますが,あくまでフィクションなのでご留意くださいね。

 

1.カルテルとは

カルテルとは,

企業(事業者)間で価格や生産数量(生産計画)、販売地域などを協定すること

を指します。

例えば,携帯電話会社が数社で,携帯の利用代金は○○円以下にはしないようにしようと協定することはカルテルにあたります.

 

2.トラストとは

トラストとは,

同一業種の複数の企業が株式の買収や持合い、受託をおこなったり、また、持ち株会社を設立し同種企業を傘下に持つなどにより事実上企業として一体化させる、企業経営の形態のひとつ

を指します。

例えば,携帯会社A社が,携帯電話会社B社の株式を持ち合うことで,事実上B社をA社と一体のものとしてしまうことはトラストにあたります。

 

3.コンツェルンとは

コンツェルンとは,

個々に独立した企業の株式を親会社が持ち実質的に支配する企業形態

を指します。

例えば,C社という会社を設立し,D・E・F社の株式の全部をC社が保有することで,CがD・E・Fを実質的に支配することがコンツェルンにあたります。グループ企業と考えていただければ,概ね理解できるのではないかと思います。

 

4.小括

このように,似たような概念を複数覚えるときは,

①セットにした上で

②各概念の相違点を明らかにし。

③各概念の具体例を説明できるようにしておくことが重要です。

 

5.本日の復習

①カルテル、トラスト、コンツェルンの定義は?

カルテル:企業(事業者)間で価格や生産数量(生産計画)、販売地域などを協定すること

トラスト:同一業種の複数の企業が株式の買収や持合い、受託をおこなったり、また、持ち株会社を設立し同種企業を傘下に持つなどにより事実上企業として一体化させる、企業経営の形態のひとつ

コンツェルン:個々に独立した企業の株式を親会社が持ち実質的に支配する企業形態

 

②カルテル、トラスト、コンツェルンの共通点は?

特定の者が特定のものを支配・独占すること

 

③カルテル、トラスト、コンツェルンの異なる点は?

カルテル、トラスト、コンツェルンの定義の内容を踏まえて自分なりに整理してみて下さいね。

 

④カルテル、トラスト、コンツェルンの具体例は?

カルテル:携帯電話会社が数社で,携帯の利用代金は○○円以下にはしないようにしようと協定すること

トラスト:携帯会社A社が,携帯電話会社B社の株式を持ち合うことで,事実上B社をA社と一体のものとしてしまうこと

コンツェルン:C社という会社を設立し,D・E・F社の株式の全部をC社が保有することで,CがD・E・Fを実質的に支配すること

 

どうでしょうか?

カルテル、トラスト、コンツェルンの理解は記事を読む前より深まったでしょうか?

寝る前にももう一度カルテル、トラスト、コンツェルンについて,各復習を通じて記憶を定着させてくださいね。

これで次の日からカルテル、トラスト、コンツェルンについてはばっちりですね!

 

是非頑張ってくださいね!