勉強法 意味上の主語とは?まずはこれだけおさえよう!

意味上の主語とは?まずはこれだけおさえよう!

こんにちは。塾講師めるです。
今回は「意味上の主語ってなに?」という質問に答えていきます!

不定詞や動名詞の単元で見かけるこの言葉の意味について,
一緒に確かめていきましょう!

1)「意味上の主語」ってなに?

これは例文を使って説明した方がわかりやすいですね。
まずはこの文を見てみましょう。特に「主語」に注意してください。

a)I want to play soccer.(私はサッカーがしたい)

主語はもちろんI(私)ですよね。
さて,ひとつ問題です。ここで「サッカーをする」のは誰でしょうか?
これも答えはもちろんI(私)です。他に誰もいませんからね。

次に,この文を見てください。

b)I want him to play soccer.(私は彼にサッカーをしてほしい)

この文も主語はI(私)ですよね。
では,ここで「サッカーをする」のは誰でしょうか?
これはI(私)ではないですね。正解はhim(彼)です。

不定詞to play(サッカーをすること)について考えたとき,
2つの文には,それぞれこんな関係が成り立っています。

a)主語(I)=サッカーをする人物(I)
b)主語(I)≠サッカーをする人物(him)

気をつけなければいけないのは b)の場合です。
この文の主語はI(私)で,him(彼)は目的語です。
ですが,to playだけに注目して考えると
He plays soccer.(彼はサッカーをする)と言えますよね?

このように,不定詞や動名詞に注目したとき,
その動作を行っている(その動作の主語になっている)人(もの)のことを,
文の主語と区別して「意味上の主語」と呼ぶわけです。

つまり,b)の不定詞to playについて考えると,
文の主語=I(私),意味上の主語=him(彼)となるわけですね。

2)意味上の主語って結局どうやって見分けるの?

意味上の主語を問われる問題は,文のパターンが限られてきます。

a)形式主語:It is(形)+for(of)+A+to do~(Aにとって~するのは(形)だ)
b)S+V+O+(to) do~(SはOに~するよう…する)
c)A’s (A)+-ing(Aが~すること)

それぞれ赤文字で表している部分が「意味上の主語」にあたります。
a)と b)はそのまま形をあてはめるだけなので簡単ですね。
問題は c)の用法です。例文を使ってもう少し解説していきましょう。

I’m proud of being an English teacher.
(私は英語の先生であることを誇りに思っている)

ここでは動名詞being~の内容に注目します。
「英語の先生である」のは誰でしょう?
正解は,もちろん文の主語であるI(私)ですよね。
それでは,こっちの文はどうでしょう?

I’m proud of his(him) being an English teacher.
(私は彼が英語の先生であることを誇りに思っている)

この文では「英語の先生である」のはI(私)ではなく「彼」なので,
「彼」が意味上の主語になってくるわけですね。
動名詞の意味上の主語は,-ingの前に所有格または目的格で表します。
(もともとは所有格が正式な形だったのですが,最近では目的格もよく使われます)

3)まとめ

いかがでしたか?今回のポイントは以下の通りです。

意味上の主語=不定詞や動名詞の動作を行っている人(もの)
・見分け方  :文のパターンを覚える!
 ・形式主語:It is(形)+for(of)+A+to do~(Aにとって~するのは(形)だ)
 ・S+V+O+(to) do~(SはOに~するよう…する)
 ・A’s (A)+-ing(Aが~すること)

言葉の意味がわからないと心が折れがちな「意味上の主語」ですが,
見分け方そのものはとってもシンプルなんです!
わからなくなったときは不定詞や動名詞にもう一度注目して,
「誰がその動作をしてるの?」と考えてみましょう!