2018/11/09公開

フロイト先生は必ず聞かれる!問題で見る欲求と適応

こんにちは。塾講師めるです。
今回は「欲求と適応」について,実際に問題を解きながら解説します!

「青年期の特徴」と同様,「欲求と適応」についての問題も,
倫理・現代社会の両方の科目でよく出題されるので,しっかり覚えましょう!

1)問題

欲求と適応に関する記述として正しいのはどれか。次の①~④からひとつ選びなさい。

① 欲求が満たされず心の緊張状態が続く状態のことを「葛藤(コンフリクト)」という。

② 欲求が満たされないときに見られる「同一視」や「反動形成」は「防衛機制」の一種である。

③ 精神分析学の祖フロイトは,心の「無意識」の部分には「タナトス」が蓄えられていると考えた。

④ フロイトの弟子ユングは,人間の心を「エス・自我(エゴ)・超自我」の三層構造からとらえた。

 

 

制限時間は3分です。それではシンキングタイム,スタート!

 

 

 

2)解答・解説

いかがでしたか?それでは答えを見ていきましょう。

正解は②でした!

では,間違っていた選択肢について簡単に解説していきましょう。

① 欲求が満たされず心の緊張状態が続く状態のことを「葛藤(コンフリクト)」という。

 →欲求が満たされず心の緊張が続く状態は「欲求不満(フラストレーション)」と呼ばれます。
  この状態が長く続くと,心や身体に不調をきたしてしまいます。

  「葛藤(コンフリクト)」とは「心の二つの相反する欲求がぶつかること」を表します。
  青年期に葛藤を経験・解決することで,子どもから大人へと人格的に成長していくんですね。
 

③ 精神分析学の祖フロイトは,心の「無意識」の部分には「死の本能(タナトス)」が蓄えられていると考えた。

 →フロイトは,心の「無意識」の部分には「リビドー」が蓄えられていると考えました。
  「リビドー」は原始的な性の衝動で,人間の心を操っているとされます。

  ちなみに,②で出てきた「防衛機制」もフロイトが精神分析学の中で発見したものです。
  「死の本能(タナトス)」とは「破壊や死へと向かう人間の本能的な欲求」のことで,
  これもフロイトが発見したものですが,無意識とは別の話です。

④ フロイトの弟子ユングは,人間の心を「エス・自我(エゴ)・超自我」の三層構造からとらえた。

 →人間の心を「エス・自我(エゴ)・超自我」の三層構造からとらえたのはフロイトです。
  フロイトは,リビドーを蓄える無意識の部分を「エス(イド)」道徳や良心の部分を「超自我(スーパーエゴ)」
  エスと超自我を調整する部分を「自我(エゴ)」とそれぞれ名付けました。

  人間の心は,相反するエス⇔超自我と,その間で両者を調整する自我(エゴ)から成り,
  どこか一つでも働きがが強すぎたり弱すぎたりすると,バランスを崩して不調に陥ると考えられました。

  フロイトの弟子ユングは,個人の無意識とは別に人類共通の無意識があると考えました。
  これは「集合的無意識」と呼ばれるもので,神話や宗教,夢などに現れているとされています。
  集合的無意識にはいくつかのタイプがあり,これをユングは「元型」と呼びました。

3)まとめ

いかがでしたか?今回のポイントは以下の通りです。

◎欲求と防衛機制

欲求不満(フラストレーション):欲求が満たされず心の緊張状態が続くこと
葛藤(コンフリクト)     :二つの相反する欲求がぶつかり合うこと
 →欲求不満や葛藤が解消されないと「防衛機制」が働く(例:「同一視」「反動形成」など)

フロイトの精神分析学

「リビドー」:人間の無意識の部分に蓄えられた原始的な性的衝動
        →人間の心を操っている

・心の三層構造:「エス(イド)」     =リビドーが蓄えられた無意識
         
          ↕ ←「自我(エゴ)」 =エスと超自我の調整

        「超自我(スーパーエゴ)」=心の中に形成された道徳や良心

・その他の発見:「防衛機制」      
        「死の本能(タナトス)」=破壊や死へと向かう人間の本能的な欲求  など

ユングの精神分析学

集合的無意識:個人の無意識とは別に,人類が共通して持つとされる無意識

元型    :集合的無意識に見られるいくつかのイメージの型(タイプ)
        →神話や宗教,夢などに現れているとされる

必ず覚えてほしいのはフロイトの「リビドー」と「心の三層構造」です。
似たような用語が多いですが内容はシンプルなので,確実に答えられるようになりましょう!

 

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