覚えると便利!大鏡ってどんな話?

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こんにちは。塾講師めるです。
今回は「『大鏡』ってどんな話?」という質問に答えていきます!

1)大鏡とは?

まずは,大鏡の概要をおさえておきましょう。

大鏡とは,平安時代後期に書かれた作者不詳歴史物語です。
いわゆる「四鏡」の中では最も早い時期に書かれており,
四鏡の他の作品(今鏡・水鏡・増鏡)はこの大鏡のスタイルを踏襲しています。

藤原道長をはじめとした藤原一族の栄華を中心に,
宮廷の歴史が176年にもわたって紀伝体で綴られています。

2)大鏡ってどんな話?

大鏡はエピソードによって時代や登場人物が異なりますが,
それぞれの話を語るストーリーテラーが存在します。

大宅世継(190歳!)と夏山繁樹(180歳!)という二人の老人が,
雲林院というお寺で自分たちが見てきた宮廷の歴史を思い出話のように語り合い,
それを聞いている一人の若侍が感想や批評を述べていく…,という形になっています。

大鏡のエピソードの中でも特に有名なのは,
「南院の競射(弓争ひ)」「花山院(火山天皇)の出家」ですね。
これらの話については,簡単にあらすじを紹介します。

南院の競射 :まだ藤原道長が関白になる前の物語。
       南院で藤原伊周(道長の甥)が弓遊びをしていると道長が現れ,的当て勝負をすることに。
       道長は僅差で勝利しますが,伊周の父である関白・藤原道隆が延長戦を申し出ます。
       (遠回しに,道長に「伊周に勝ちを譲れ」と言っているんですね)

       内心ではカチンときた道長ですが,関白の頼みとあっては断れません。
       延長戦は二本勝負。すると道長は「私の子孫が天皇や后になるなら,この矢よ当たれ」,
       「私が関白になるなら,この矢よ当たれ」と言いながら,二本の矢を命中させます。
       (道隆の跡継ぎ=伊周を蹴落としてやる,と宣言しているようなものです)

       道長のあまりの大胆さに伊周は真っ青になって矢を当てるどころではなく,
       慌てて道隆が「これ以上射るな,射るな」と必死に止めて,その場は白けてしまいました。

花山院の出家:当時の帝,花山天皇は最愛の妻を亡くして悲しみに暮れていました。
       家来の藤原道兼(道長の兄)が「出家するならお供します」と言ったこともあり,
       ついに花山天皇は退位して出家することを決心します。

       騒ぎにならないように,花山天皇一行は深夜にこっそり都を抜け出します。
       いざとなると気後れしていた花山天皇ですが,
       道兼に「早く,早く」と嘘泣き(!)交じりに急かされて,やっとお寺に到着します。

       花山天皇が出家すると,道兼は「親に出家の許可をもらう」と言って都へ戻り,
       そのまま二度と戻ってくることはありませんでした。
       ようやくこの時になって,花山天皇は自分が道兼に騙されたことに気づいたのでした。
       (花山天皇を退位させ,藤原氏出身の母を持つ皇子を天皇にすることが目的だったんですね) 

    
3)まとめ

いかがでしたか?今回のポイントは以下の通りです。

大鏡平安時代後期に書かれた作者不詳歴史物語
  →「四鏡」の一つ,主に藤原一族の栄華を紀伝体で描いた
  →大宅世継夏山繁樹の対話と,それに対する若侍の批評という形で綴られた

大鏡は,登場人物の政治におけるライバル関係など,人間関係をつかむことで内容がグッと分かりやすくなります。
また,「四鏡」などの文学史の知識も聞かれやすいので,概要もしっかり覚えておきましょう!

 

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