勉強法 数学の不思議といえば無理数。表せない数「無理数」とは!?

数学の不思議といえば無理数。表せない数「無理数」とは!?

数学を学んでいくと、色々な不思議に出会うと思いますが、

今回のテーマの「無理数」もその1つではないでしょうか。 

実数・有理数・無理数という分類は非常に重要ですので、

この機会にしっかりマスターしておきましょう。 

 

有理数と無理数

そもそも無理数とは何でしょう?

教科書を見てみると、実数は有理数と無理数に分けることが可能で、

有理数でない実数を無理数というとのことです。

では、有理数とは何だったかというと…

 

2つの整数 a b (ただし b は 0 でない)を用いて

 

  

 

と表せる実数のことです。

つまり、分数で表すことができる実数が有理数ということですね。

この有理数の表し方はとても重要なので覚えておいてくださいね。

分数で表せる実数は割り切れるか、もしくは循環小数で表せるので、

無理数はそれ以外、つまり循環しない無限小数のことになります。

 

身近な無理数

誰もが見たことがある身近な無理数と言えば、

1辺が1の正方形の対角線の長さである

 

 

 

ではないでしょうか。

とても身近な数字ではあるのですが、ご存じの通り、有理数ではないので

線は引くことができても、長さを小数で表し切ることはできません。

目の前にあるのに数字にならないのは無理数の不思議ですね。

 

もうひとつ有名な無理数は、円の問題ではお馴染みの

 

 

 

ではないでしょうか。

この円周率に関しても、確かに円は存在しますが、

これを小数で表し切ることはできません。

(余談ですが、円周率が無理数であることの証明は非常に難しく、

1761年にドイツのランベルトによって証明されるまでは

有理数として正しい円周率の求め方を巡る論争が起こっていました。)

これまた無理数の不思議ですね。

 

では、この有理数と無理数に関する問題を見てみましょう。

 

例題

平方数でない正の整数に対しては無理数であることを示せ。

 

これは有理数・無理数に関する有名な問題ですね。

背理法を使って解くのが一般的です。

有理数を分数で表して矛盾を導きます。

 

 

平方数でない正の整数に対して、が有理数であると仮定する。
このとき,互いに素な正の整数を用いて

 

 

 

と表せる。

両辺を2乗すると

 

 

 

が平方数でない正の整数でなければならないが、

その場合には互いに素な正の整数ではありえない。

これはが有理数である仮定に矛盾する。

したがって、命題は真であると言える。

 

 

如何でしたでしょうか。

身近に存在しているのにも関わらす、数字として上手く表せないのが

無理数という不思議な数字です。

試験でもこの部分は大切になってきますので、有理数と無理数の理解を

しっかり深めておきましょう。