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2020/02/20公開

「バルス祭り」でTwitterの盛り上がりがわかるのはここのおかげ、全世界53カ国・地域に13万人を抱える巨大企業「NTTデータ」を探る

就活生の人気企業ランキングで、10年連続IT業界トップの「NTTデータ」。人事本部人事統括部採用担当部長の下垣徹(しもがき・とおる)さんと、同課長代理の高見暁(たかみ・あき)さんにお話を聞きました。聞き手はtyotto代表取締役の新井光樹です。

30年連続で成長できているのは「変化を生み出す側だから」


NTTデータ人事本部人事統括部採用担当課長代理の高見暁さん

新井 光樹(以下、新井):早速ですが、NTTデータについて、どんな会社なのかを教えてください。

高見暁(以下、高見):一言で言えば、「ITで新しい仕組みや価値を創造する会社」です。NTTデータという名前の印象から、難しいことをやっている理系の会社というイメージを持たれがちですが、ITは新しい価値を生み出すための手段でしかありません。あとで詳しく説明しますが、みなさんもきっと、生活の中でNTTデータの技術やサービスに触れていると思いますよ。

新井:ウェブサイトを見ると、創業が1988年ですか。意外と新しいんですね。もっと昔からある企業だと思っていました。

高見:分社化してから31年ですね。その間、30年連続で売り上げを伸ばしています。

新井:すごい! だって、バブルがあったり、リーマンショックがあったりしながらも、常に成長を続けているってことですよね。

高見:そうですね。こう言うとすごく「安定」「手堅い」といったイメージを持たれるかもしれませんが、IT分野はすごく変化の激しい市場です。そこで成長し続けるためには、常に変化を作り出す側にいないといけません。変化を追いかけるのではなく、自分たちが業界を引っ張るリーディングカンパニーとして、技術や時代の流れを生み出しているからこそ、時代や環境の変化に流されることなく、成長を続けられているんだと思います。


NTTデータ人事本部人事統括部採用担当部長の下垣徹さん

下垣 徹(以下、下垣):成長を続けられる具体的な要因はいくつかあって、最近だと、海外の大企業を買収し、グローバルに仲間を増やしていることが大きいです。大型買収があると、一夜にして「社員が何万人増えました」みたいなことがあります(笑)。

高見:今は、53ヶ国・地域に223の拠点を持っています。ただ、もともとはそれほどグローバルな会社ではなく、この10年で急速にグローバル化を進めてきました。それも社会の動きをいち早く捉えた結果ですね。今やうちの会社の4割はグローバルビジネスで、社員も全体で約13万人になりました。

コンビニ、銀行、自動車……実は身近なNTTデータ

新井:具体的には、ITを使ってどんなお仕事をされるんですか?

下垣:システムインテグレーター(SIer)という仕事に分類されます。例えば何かITシステムを作りたいとなったら、そのためにお客様と戦略をたてたり、サーバーを用意したり、ソフトウェアを使ったり、協力会社とやりとりをしたり……とにかくさまざまな準備が必要になります。それを全部まとめて引き受けて全体のコーディネーターの役割を担うのが、私たちシステムインテグレーターです。

新井:なるほど。例えば、実際に僕らでも知ってるような会社さんとのお仕事の例でいうと?

高見:それはもう、山ほど。ファーストリテイリング様、日産自動車様、ベネッセコーポレーション様、ブックオフコーポレーション様、東京ガス様……。ITの特徴でもありますが、ある特定の業界ではなく、全業種全業界がお客さんになります。業種の垣根を超えていろんな企業と一緒にお仕事できるのは、魅力の一つかもしれません。


NTTデータは幅広い事業を展開している(NTTデータ「CORPORATE PROFILE」より)

下垣:例えば普段、銀行のキャッシュカード使いますよね。あれって、ある銀行のATMに他の銀行のカードを入れてもお金を下ろせるじゃないですか。「会社が違うのに、なんでお金が下ろせるの?」と不思議に思ったことありませんか? あのシステムを、会社をまたいで使えるようなシステムにしたのがNTTデータです。

新井:確かに! あれがNTTデータの仕事だとは知らなかったです。言われないと気づかないくらい、生活に根付いた技術になってるんですね。

下垣:そのほか、特定の業界でも、同業の複数のお客様のお仕事を引き受けています。

新井:ライバル関係にある企業のお仕事を引き受けて、問題になったりはしないんですか?

下垣:それは実は全く逆なんです。むしろ、ある企業とのプロジェクトで培った技術を、別の会社の案件に応用することができるのが、ITの仕事の面白さです。

もちろん、お仕事に取り掛かっている時には、担当メンバーを分けますし、情報漏えいなどがないような仕組みをとります。ただし、私たちの持つ技術は、日々のお仕事を通して進化していきます。

新しい試みにチャレンジしたいと言ってくれるお客さんとのプロジェクトで新たな技術が生まれ、そこで得たノウハウがまた次のお客さんのビジネスを変えていくんです。

Twitter世界記録のラピュタ「バルス祭り」、NTTデータ

高見:若い人にとって身近なところでは、TwitterもNTTデータのお客さんですね。


下垣:そうですね。NTTデータでは、世界中の全ツイートデータを受け止めて、解析、情報提供しています。実は僕も前の部署でそのシステム開発に関わっていました。


NTTデータでは、Twitterのデータから分析した『イマツイ ツイート大賞』も発表している(写真は2018年(左)と2017年(右)のもの)

新井:ということは、『天空の城ラピュタ』の放送時に「バルス」って一斉につぶやいて、ものすごい量のツイートが流れたりするじゃないですか。あの時にどれくらい盛り上がったか解析しているのもNTTデータってことですか?

高見:それ! 「バルス祭り」は、毎回社内でも秒間最大ツイート数などをウォッチしています。(編集部注:映画「天空の城ラピュタ」の放送で「バルス」という呪文を唱える際に、それに合わせてTwitter上で一斉に「バルス」と投稿する現象。2013年には秒間のツイート数が14万を超え、Twitter史上最大を記録した。)


過去のバルス祭りのツイート量推移

「文系的要素と理系的要素をどっちも求める」

新井:ざっくり、NTTデータさんの文系理系でどのぐらいのバランスですか?

高見:新入社員の約4割は文系です。私自身も文系出身で、入社前は、IT=プログラミングくらいに思っていました。もちろんプログラマーやエンジニアもたくさんいますが、実際はお客さんと会って戦略を考えたり、案件全体をコーディネートする役割も非常に重要になってきます。

下垣:私たちがサービスを提供する時には、いくつかの営業スタイルがありますが、そのひとつに「顧客営業」と呼ばれるものがあります。これは、担当者がお客さんに付いて、「何に困っているのか」「どこに課題を抱えているのか」を把握し、それに対して私たちが持つ技術を提供するという営業の形です。

お客さん自身も、「システムを開発したい」とは思いつつ、何をすれば良いか正直よくわからない、という場合も少なくありません。だからこそ私たちから、お客さんが抱えている課題を引き出し、それに対して解決策を提案できなくてはいけません。

高見:仕事では、社内外の人とコミュニケーションをとりながら、一つのシステムを期間内に作り上げなければなりません。そのプロジェクト全体を統括する役割になるので、文系か理系かはあまり関係ないですね。

下垣:文系的要素と理系的要素をどっちも求めるんですよ。文系でも一定はIT系の技術がないと話にならないし、技術系の人もお客さんと会話ができないとだめだから。

新井:両方の能力を使いながら仕事をするわけですね。

高見:それに時代とともに、求められる能力、私たちが発揮しなければいけない価値も変わっています。

かつてはお客さんの要望に応えることに価値がありましたが、これからは、AIの進化もあり、ある程度の基盤は誰もが作れるようになるかもしれません。だからこそ、言われたことだけをやるのではなく、お客さん自身ですら気づいていない困りごとを私たちから提案することが大事なんです。そういう意味では、ITを手段として持っている“コンサルタント”といったイメージですね。

規格外のメンバーもドンと来い! ベンチャーよりもベンチャーな風土

下垣:だからNTTデータでは、一見すると真逆に思えるかもしれませんが、ベンチャー思考が強い人も活躍できると思いますよ。

実は最近、NTTデータではAdvanced Professional(以下、ADP)制度というものを立ち上げました。最先端の技術分野の職種を対象に、NTTデータの昇給などに当てはまらないくらい能力のある人を特別にハイリスクハイリターンで評価する人事制度です。2018年の12月に制度スタートしてから、これまですでに4人がこの制度を利用しています。

新井:面白い取り組みですね。ベンチャー企業では、そういった特殊な採用スタイルを掲げて、SNSなどで話題になることもありますが、NTTデータのような会社でもこういう仕組みを取り入れているんですね。

下垣:そうなんです。こういう制度って、制度自体が出来上がっても、実際誰も使っていないんじゃないの? と見られがちですが、きちんと活用例が増えてきていますからね。

実際にADP制度を利用する一人は、もともと中途採用で入社したメンバーです。大学生の頃から自分で会社を立ち上げていた、“規格外”のメンバーでした。

こういう規格外な人を受け入れる土壌や評価する制度もあるように、会社や人事のあり方も社会に合わせて多様化してきています。今の高校生くらいの子たちが入社する頃にはまた大きく変わっているかもしれません。

高見:今でこそ、副業の解禁が話題になっていますが、NTTデータは1988年の創業時から兼業okで、実際にコワーキングスペースを運営している人やアパレルをしている人などがいます。これをNTTデータのような大きな企業ができているっていうのは、中から見ていても、素朴にすごいなと思います。

かつては、ひとつの会社に入って定年まで働くか起業するか、ふたつにひとつみたいな感じでしたけど、今は、ひとつの企業に所属して安定した収入を得ながら、自分のライフワークとしてやりたいことを自由にやるといった、いろいろな働き方を実現しやすくなっていると思います。自分の歩みたい方向性を考えて、さまざまな選択肢を検討してもらえたらと思います。

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