勉強法 忘れられがちなif only~の意味と用法を一から解説します

忘れられがちなif only~の意味と用法を一から解説します

 仮定法の表現の1つである「if only~」は知っていますか?仮定法を含む表現は数多くあるので、if only~の表現だけを重点的にカバーする機会はあまりないのではないでしょうか。教科書や参考書にもはじっこの方に少しだけ載ってる…というイメージがあるのがif only~ですね。しかし、試験には容赦なく出てくる憎いヤツです(笑)。というわけで今回は、if only~だけを徹底的に解説したいと思います!

 

if only~の意味と用法

 if only~とは「~さえすればなぁ、~であればなぁ」(しかし、実際にはそうではない)というニュアンスを持ち、、仮定法を含む文において仮定の結果を表す節(つまり、「もし~ならば、○○なのになぁ」の「○○なのになぁ」の部分)が省略されて、if節だけが残ったものになります。そして、if only~は現在と過去の事柄どちらについても表すことができます。いっしょに確かめていきましょう。

 

【現在の事実に反する事柄】if only+仮定法過去

 「~さえすればなぁ」という意味を持ち、現在の事実に反する事柄を表します。

 if onlyの後は、仮定法過去の形になります。通常の仮定法過去では「if 主語+動詞の過去形~ 主語+助動詞(could wouldなど)+動詞の原形」という形になりますが、if onlyは先ほど少し説明したようにif節のみが残った形になりますので、if onlyの後には「主語+動詞(助動詞)の過去形」をもってくるようにします(純粋に「~することができればなぁ」などを表したいときにcouldを使ったり、wouldを使うことはあります)

 

If only it were sunny. 「晴れてさえいればなぁ」

★仮定法過去の場合、主語が単数でもwasではなくwereを使うんでしたね。

 

If only I knew you were at home. 「あなたが家にいると知ってさえいればなぁ」

If only I could study abroad in Canada. 「カナダに留学さえできたらなぁ」

Though I have nothing to complain about your appearance if only you had a good personality.

「あなたの容姿に不満はないけれど、あなたの性格さえ良ければなぁ」

If only she could speak English! 「彼女が英語を話せさえすればなあ!」

 

 

【過去の事実に反する事柄】if only+仮定法過去完了

 「~さえすればよかったのになぁ」という意味を持ち、過去の事実に反する事柄を表します。

 こちらも仮定法過去の時と同じ要領で、if onlyのあとは仮定法過去完了の形がきます。仮定法過去の場合と違うのは、「if+主語+had

+過去分詞~ 主語+助動詞(could would)+have+過去分詞」という形をとる点ですね。仮定法過去の場合と同じように、if onlyのあとには「主語+had+過去分詞」をもってきます

 

If only I had arrived here earlier. 「もっと早く着いてさえいればよかったのになぁ」

If only she hadn’t gotten angry. 「彼女が怒りさえしなければよかったのになぁ」

If only they had been more rich. 「彼らがもっと裕福でさえあればよかったのになぁ」

If only you had left home three minutes earlier. 「もう3分早く家を出てくれさえすればよかったのだけど」

 

間違いに注意!only ifの存在

 紛らわしいことに、only ifという表現もあります。これは仮定法とは関係のない表現で、「~の場合に限り」といった意味を持ちます。

 

Only if it s prepared badly I will help them. (準備の悪い場合に限り、私は彼らを手伝うつもりだ。)

She wants to go only if you go. (君が行く場合に限り、彼女も行きたいと思っている。)

 

まとめ

 if onlyの意味と用法を一通り確認しました。今回学んだことをまとめてみましょう。

  • if only~は実際にはそうでない事柄に関して「~さえすればなあ、~でさえあればなぁ」という願望を表す
  • 仮定法の文の仮定の結果を表す節が省略され、if節のみを残した表現のひとつ
  • 現在の事実に反する事柄を述べるときは「if only 主語+動詞(助動詞)の過去形~」、過去の事実に反する事柄を述べるときは、「if only 主語+had+過去分詞~
  • 「~の場合に限り」という意味を持つonly ifとの混同に注意

 

 以上のことを一度頭に入れてしまえば、試験中に「あれ?」となることもなくなると思います。単に規則だけを頭に入れようとするのではなく、例文と照らし合わせながら規則を確認し、例文とともに覚えることをおすすめします。その方が覚えやすいですし、何より記憶に残りやすいからです!

 

最後に確認問題を解いて理解度を確かめてみましょう。

確認問題

1)と2)を日本語訳しなさい。また、3)のかっこ内の単語を、過去の出来事に反する事柄を表す文になるように適切な形に直しなさい。(答えは下にあります)

1) If only I had a sister like you.

2) If only he had known you.

3) If only I (come) five minutes earlier!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(答)

1)あなたのような姉(妹)がいればなぁ。

2)彼があなたのことを知ってさえいればよかったのになぁ。

3)If only I (had come) five minutes earlier! (あと5分早く来てさえいればよかったのになぁ。)